
はじめに
「毛穴が気になって仕方ない!」
カウンセリング時、皆さん口を揃えてそう仰います。
しかしながら、施術ベッドに上がっていただき、そのお顔をまじまじと拝見すると「気にしすぎ」判定せざるを得ない「お手入れの行き届いた綺麗な毛穴」がほとんど。この事実を覚えていてください!
5cmの近距離で鏡を覗き込めば、健康な皮膚であれば必ず誰の目にも、毛穴を確認することができます。どんなにキメの整ったお肌でも、赤ちゃんのお肌にも、毛穴は存在します。
あのCMの美しい女優さんのお顔にも、毛穴は存在します。
プロのメークさん、プロのスタイリストさん、プロの照明さん、プロのカメラマンさん、プロの編集者さん…
数多のプロの手によって仕上げられた偶像が、メディアを通じて私たちの元へ届けられます。「女優さんの毛穴レスなお肌はフィクション」だと、忘れないでください。
言うまでもなく、SNSでお見掛けする爆美女さんたちも、フィルターや加工後の「フィクション」です。
2つのアプローチで毛穴を「及第点」に
- スキンケアでお肌を整えて、毛穴を目立ちにくくする
- メークで光を味方につけて、毛穴を目立ちにくくする
当サロンでは、このように考え方で、お客さまにアドバイスいたします。
「自分の毛穴の状態は客観的にどうだろうか?」
「私は毛穴、気にしすぎですか?」
「それとも、本当にやばい毛穴ですか?」

かかりつけサロンで定期的にチェックしてもらいながら、お肌に合った適切なお手入れについて相談しましょう
毛穴と皮脂腺の関係
皮脂を分泌する皮脂腺は毛穴を伴って存在し、手のひらと足の裏を除く全身に分布します。皮脂腺の密度が高いおでこ・頭皮・鼻・胸・背中は「脂漏部位」と呼ばれます。顔面では毛は細く毛穴は小さいのに対し、皮脂腺が非常に大きく発達しています。そのため、毛穴に皮脂が詰まりやすいと言えます。
皮脂分泌は性ホルモンによって促進され、10代後半でピークを迎えます。
女性は黄体ホルモンの影響で生理前に皮脂が増えます。更年期になると皮脂が急激に減少するのもこのためです。
季節による変化もあり、夏には冬の倍近くの皮脂が分泌されます。
3タイプの毛穴とその対策
①詰まり毛穴
皮脂と古い角質が毛穴に詰まった状態
【好発部位】Tゾーン(10~20代に多い)
過剰な皮脂・古い角質・落とし切れていない汚れが混ざり合って角栓となり、毛穴の出口に詰まっている状態。空気や紫外線に触れて酸化して黒ずむと、イチゴ毛穴と呼ばれる状態になる。炎症や刺激によって角質細胞のターンオーバーが乱れると(早まると)、角質層がスムーズにはがれ落ちず蓄積する(角質肥厚)。
- 「クレンジング」と「洗顔」による適切な洗浄料でのダブル洗顔により、皮脂・古い角質・汚れを取り除く
- 入浴時など、体温が上がった状態で洗顔する
(冬場の寒い時期など、顔が冷たい状態で洗顔しても十分に汚れが落とせないことがあります) - 黒ずみ対策として抗酸化作用を持つ成分
- 角栓対策として抗炎症成分を取り入れる
- 日々のお手入れにプラスして、週に一度ご自宅での「酵素パック」
- 月に一度かかりつけサロンでの「超音波によるディープクレンジング」&「毛穴吸引」がおすすめ
かずのすけさんが提案する「油脂系オイルクレンジング」を用いた、毛穴改善メソッド。油脂が頑固な角栓を軟化することで、落としやすくなる。同時に、毛穴周辺の皮膚も柔らかくなるので、角栓が溜まりにくくなるのが嬉しいポイント。
- メークを落とし水気を完全に拭った状態で、毛穴の気になる部分に油脂系オイルクレンジングを適量塗布する
(なるべく摩擦しないよう、優しくなじませる) - 入浴するなどしながら、5~15分放置する
- ぬるま湯で洗い流したあと、洗顔を行う
(乾燥が気になる場合は洗顔を省いても良い) - 黒ずみ程度であれば、1回でもかなり綺麗に
※ひどい場合は、毎日~数日おきに1ヶ月ほど続けると、毛穴の状態が改善します
- 炎症を起こさないために、皮膚に摩擦ダメージを与えない
- 皮脂の過剰分泌を抑えるために、角栓は抜かない
- 毛穴の詰まりをなくすために、角質を柔軟にする
この3つの条件全てをクリアしながら、悩ましい角栓をオフしてくれる非常に画期的なメソッドであると言えます。
角質柔軟作用をもつ油脂系オイル |
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マカデミア種子油 |
アボカド油 |
コメヌカ油 |
オリーブ果実油 |
馬油 |
アルガニアスピノサ核油 (アルガンオイル) |
②開き毛穴
過剰な皮脂分泌により毛穴が開いた状態
【好発部位】頬や額全体(遺伝による要素が強い)
生まれつき皮脂腺の発育が良い肌質で、丸い大きな毛穴が頬や額全体に見られる。皮脂が多くなると毛穴が開いたままになり、顔が慢性的にテカってしまう。皮脂を分解してエサとする常在菌が異常に増殖することにより、ニキビに悩まされることも多い。
生まれつきの肌質だからといって諦めず、適切なケアができるかどうによって10年後20年後のお肌が違ってきます。
- 一番の基本はオイルコントロール
- 朝と晩の1日2回の洗顔
- 油分が少なく、保湿力の高い化粧品でお手入れ
- 皮脂分泌抑制と皮脂酸化防止を両立する「ビタミンC誘導体」を取り入れる
- 日中の余分な皮脂は、ティッシュで優しく押さえて取り除く
(皮脂を放置すると酸化して刺激物質となり、余計に毛穴を開かせる) - 日々のお手入れにプラスして、週に一度ご自宅での「酵素パック」
- 月に一度かかりつけサロンでの「超音波によるディープクレンジング」「毛穴吸引」「ビタミンCのイオン導入」「プラセンタのエレクトロポレーション」がおすすめ
※上記と併せて、毛穴の詰まり対策も講じるとお悩み解消に近づきます
③たるみ毛穴
たるみにより毛穴が帯状になった状態
【好発部位】頬(30代以降に多い)
加齢により真皮のコラーゲンやエラスチンが減少し、ハリや弾力が失われて毛包が支えられなくなった状態。落ち込んだ毛包(毛根を包む袋状の組織)に引っ張られることで、毛穴周りの皮膚も落ち込み、毛穴がゆるんで開いて見える。ひどくなると、毛穴同士がつながって帯状になる。たるみ毛穴が表情の動きにつれて折りたたまれると、皮膚に溝ができシワが刻まれる。毛穴周りにたまった皮脂は、酸化されると過酸化脂質に変わり、皮膚の老化を促進するので皮脂をこまめに取り除くことがポイント。
- 紫外線対策を徹底する
- 良質な睡眠を摂る
- 無理なダイエットをしない
- 喫煙習慣を断つ
- ストレスを溜めこまない
- 皮膚に摩擦刺激を与えない
- 月に一度かかりつけサロンでの「ビタミンCのイオン導入」「コラーゲンやプラセンタのエレクトロポレーション」「ラジオ波施術」「EMS施術」がおすすめ
番外編:毛?!!!!
「鼻先の角栓が黒ずんで取れなくて…」と真剣に悩んでらっしゃるご本人の前で、なかなか申し上げにくいのですが。

その黒いの、毛、ですね
「黒ずんだ角栓と思っていたら、濃いめの産毛だった」というパターンが稀にあります。ご本人からしたら、相当な衝撃ですよね。一人で鏡をみて悶々とせずに、一度かかりつけサロンで見てもらうことをお勧めします。
カミソリやシェーバーによる剃毛はお肌に負担がかかるため、オススメしていません。摩擦によりメラニン色素を誘発し、将来の肝斑リスクを引き起こします。毛をなくしたいのであれば、医療機関での脱毛を検討されてはいかがでしょうか。
スキンケアに有効成分を取り入れよう
作用 | 成分名 |
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皮脂分泌抑制 | ライスパワー®No.6 フィチン酸 ローヤルゼリーエキス (10-ヒドロキシデカン酸) |
抗炎症 | グリチルリチン酸2K トラネキサム酸 リン酸アスコルビルMg アラントイン フィトスフィンゴシン |
抗酸化 | フラーレン トコフェリルリン酸Na アスタキサンチン リン酸アスコルビルMg 加水分解シルク パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na |
真皮アプローチ | パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na 3-O-エチルアスコルビン酸 リン酸アスコルビルMg 加水分解コラーゲン ナイアシンアミド |
お勧めできない毛穴ケア5選
毛穴パック |
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「学生時代にハマって毎週のようにやっていた」という方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。かくいう筆者も、中学生のときに愛用していました。 毛穴パックは角栓除去に関しては効果がありますが、取り外す際に角質層を無理に剥がしてバリア機能を大きく低下させる可能性があります。お肌への負担を考えると「敢えてやる必要がない」と言えます。 |
収れん化粧水 |
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「毛穴引き締め」を謳う化粧品には、アルコールで皮膚の温度を下げて一時的に皮膚を引き締めるものがあります。ただし、この効果はあくまで一時的なものであり、本当に毛穴が小さくなるわけではありません。エタノールなどの微弱刺激成分が、お肌にダメージを与えて炎症を悪化させる懸念もあります。使用には注意が必要です。 |
冷水で引き締める |
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冷やすという行為は、炎症を鎮静させるという目的においてはとてもパフォーマンスの良いものです。 「毛穴の引き締め」と「冷却」について考えてみましょう。筋肉は寒さなどの刺激により伸縮しますが、皮膚は運動能力を持たないので伸び縮みすることはありません。冷水で冷やすと、立毛筋が収縮して鳥肌が立っている状態にはなりますが、毛穴は小さくなりません。急な温度変化は赤ら顔を引き起こすので注意が必要です。 |
ピーリングジェル |
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お顔の上にジェルを乗せて、くるくるマッサージすると白いポロポロがわんさか出てくる!(筆者も大学時代にせっせとやっておりました) この白いポロポロの正体は、ゲル化剤。このゲル化剤を撫でているだけなので、角栓の除去効果はさほど高くありません。摩擦による将来の肝斑リスクを考えると、こちらも「敢えてやる必要がない」ものと判断して良いでしょう。 |
皮脂崩れ防止下地 |
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「え~?」と、驚かれる方が多いかもしれません。皮脂崩れ防止下地は本当に優秀なアイテムです。筆者も友人の結婚式の参列など、絶対にメークを崩したくないシーンで重宝しています。そんなアイテムを「お勧めできないリスト」い入れていいものか、ひとしきり迷いました。しかし、皮脂吸着効果が高すぎるあまり、固められた皮脂が毛穴に頑固に詰まってしまうことも。イチゴ鼻に悩んでいらっしゃる方は、一度お使いの下地や日焼け止めの成分表示を確認してみると、ヒントになるかもしれません。 ・酸化亜鉛 紫外線散乱剤として知られる一方、皮脂吸着効果や収れん効果を併せ持つ。皮脂に含まれるオレイン酸などの遊離脂肪酸を選択的に固めながら、毛穴を収れんする。亜鉛により固められた皮脂は閉じた毛穴に詰まり、クレンジングや洗顔で完全に落とすことが難しい。 ・ヒドロキシアパタイト 皮脂吸着成分。酸化亜鉛と比べると、その能力は劣る。 ・パーフルオロ~/トリフルオロ~ 崩れ防止の目的で配合される「フッ化変性シリコーン樹脂」樹脂をフッ素コーディングされているため、皮脂にも汗にも溶けない。クレンジングや洗顔の過程で取り切れないと、毛穴トラブルに繋がる。 ※決して「これらの成分が入っているものは使用禁止」と言いたいのではありません。お使いになっていて違和感がないのであれば、そのまま使い続けていただいて何の問題もないのです。「毛穴のトラブルを解消するために、あれこれ努力をしているのに結果が出ない」とお悩みの方に向けて、改善しない心当たりの一つになればという思いで敢えて取り上げましたこと、ご理解いただけますと幸いです。 |